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ビジネス達人の教え

ビジネス達人の教え

By: Dale Carnegie Tokyo Training
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日本のビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーションスキル、そして相手を動かす力が必要です。 この番組では、実際のビジネス経験に基づき、実践的な方法で、成功するためのスキルを向上させ、どんな問題に対しても適切なソリューションを提供するためのヒントをご紹介します。2022 Economics Management Management & Leadership
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  • 106 心理的安全を築くリーダーに変わる方法
    Jun 23 2025
    クライアントの方々とお話ししていると、特に経営者や人事の方から、こんなご相談をよくいただきます。 「あるリーダーが高圧的で、その人がいるとメンバーが発言や挑戦ができないんです。本人にも伝えたけど、改善が見られなくて…」 ああ、そういうリーダー、うちの組織にも思い当たるかも。そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。 なぜそのリーダーは、無意識に、あるいは時に意図的に、周囲の声を封じてしまうのでしょうか? そして、それを変えていく方法は本当にあるのでしょうか? 私はこのようなご相談を受けるたびに、「リーダーの方含め、誰もが安心して、そして自分らしく意見や想いを共有できる環境」を創るお手伝いができたらなと思います。 多くの方が「心理的安全性が大切」ということは頭では理解しています。 でも、それを実際の行動にどう落とし込めばいいのか。 その答えを探して、私たちは迷い続けているのではないでしょうか。 そこで今回は、信頼と心理的安全性を育むための4つの習慣をご紹介します。 これらは、デール・カーネギーの時代を超えた原則にも通じる、リーダーの「あり方」に深く関わるものです。 信頼と心理的安全性を育む4つの習慣を見てまいりましょう。 1. 批判、非難もしない。不平も言わない。 人は、指摘されると無意識に自分を守ろうとし、反発するものです。 だからこそ、誰かのミスを見つけたときは、「人」ではなく「課題・改善」に意識を向けることが大切です。たとえば、「なんでそんなことをしたの?」ではなく、 「今後、同じことを防ぐには、どこを見直したらよさそうかな?」と問いかけてみる。 こうした言葉の選び方ひとつで、空気は大きく変わります。 相手を尊重しながら本質に向き合う。それが、信頼を損なわずに課題を解決するリーダーの姿勢です。 2. 誠実な関心を寄せる。 時に、あるメンバーの態度や反応に「なぜ?」と感じる場面は少なくありません。 ただ、その言動の裏には、本人なりの価値観や事情、これまでの経験があるのかもしれません。 たとえば、過去に厳しく責められる経験があると、先手を打つような強い言い方や行動になってしまうこともあるのです。 そうした背景に思いを馳せ、安易にジャッジせず、まずは関心を持って接してみる。 それだけで、相手の心の扉が少し開くことがあります。 そして、メンバーもまた、「このリーダーは自分を理解しようとしてくれている」と感じたとき、力を抜いて挑戦できるようになるのです。 自分をわかろうとしてくれる人のためなら、がんばろうと思える―― そんな関係性こそが、心理的安全の礎になります。 3. 相手にその考えを自分のものと思わせる。 人は「言われたからやる」より、「自分で気づいたからやる」の方が圧倒的に行動に移しやすいものです。 もちろん、指示命令が必要な場面もあります。 ただ、それだけでは、受け身の姿勢を生み、内発的なやる気を損なうこともあります。 そこで有効なのが「問いかけによる対話」です。 「どうすれば○○ができると思いますか?」と尋ねてみてください。 問いによって生まれた“気づき”こそが、本人の納得を生み、自発的な行動を促します。 4. ほんの僅かな改善でも、心から、惜しみなく褒める。 感謝や承認の言葉は、できるだけ具体的に、誠実に伝えましょう。 「ありがとう」「助かっています」も嬉しいですが、 「会議で○○さんの視点を加えてくれてありがとう。あのひと言で皆の視野が広がったと思う」と伝えられたら、どう感じるでしょうか? 行動の価値が伝わると、人は自信を持ち、次も貢献しようという意欲が湧いてきます。 たとえまだ期待に届いていなくても、改善が見られた部分に光を当てることが、さらなる前進の力になります。 リーダーシップは、日々の言動という「習慣」の積み重ねで育まれます。 だからこそ、「意図して自分の行動を選択する」ことが、リーダーとしての変化を生み出すのです。 ただ、ここで気をつけていただきたいのは、 「褒めていればいい」「すべてを受け入れればいい」「部下の仕事を引...
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    11 mins
  • 105 日本人の多くが持つ特別な才能をビジネスで活かす
    Jun 9 2025
    近年、ビジネスの現場では「目に見えないもの」を感じ取る力が、ますます重要になってきています。 たとえば、“信頼”という言葉を思い浮かべてください。それは目に見えるものではありません。しかし信頼なくしては、どんなに優れた商品も、どれほど魅力的な提案も、前に進むことはできません。 価格やスペックよりも「この人と仕事がしたい」と思われること。それが契約のきっかけになることもあります。 見えないけれど、たしかに存在するもの——その一つが「空気」なのです。 日本には「空気を読む」という、他の国ではあまり見かけない美しい表現があります。 言葉にされない気持ち、会議の場の雰囲気、沈黙の奥にある真意——それらを読み取る力は、日本人が自然と身につけてきた繊細な感性のひとつです。そして今、それがビジネス、とくにセールスの現場で大きな強みとなっています。 私の知人に、経験の豊富なセールスの方がいらっしゃいます。ある日、彼と彼の後任になる同僚が、ある既存のお客様を訪問しました。目的はシンプルで、新しい担当者のご紹介とご挨拶。今後スムーズにお取引を継続していただくために、本来は、まずは信頼していただくところから始めたいところでした。ところが、後任の方は場の空気に反して、意気込みとともにセールストークを始めてしまったのです。 すると、お客様の表情にはわずかな戸惑いが浮かびました。そう、これは「ズレ」の瞬間です。言葉では語られない違和感が、場に漂ったということなのです。 相手に伝えたい気持ちが強いときほど、人は自分の言葉に集中しすぎてしまいがちです。しかし、本当に必要なのは「話す力」ではなく「聴く力」と「感じる力」です。 お客様のちょっとした沈黙、視線の動き、姿勢の変化。こうした非言語的なサインに注意を払うことで、本音やタイミングを察することができるのです。 日本には古くから、「香道(こうどう)」という奥深い芸道があります。 先日香道に通じている方とお話しをする機会がありました。その方がおっしゃるには、香道は目に見えない“香り”を、心で感じ取る「遊び」。そこでは「香りを聴く(聞香/もんこう)」という美しい表現が使われるそうです。 香りを“聴く”とは、鼻で嗅ぐのではなく、心で味わうという意味。 わずかな香りの違いを察するために、心を静め、集中し、五感を澄ませる——その姿勢は、セールスの場で「相手の感情の微細な揺れ」に気づこうとする私たちの在り方に、驚くほどよく似ています。 香道においては、正解を求めるのではなく、“感じる力”を育てることが大切とされます。 それは、ビジネスの場でも変わりません。 数字の裏にある思い、表情の奥にある本音。 目に見えないものに心を向けたとき、信頼という成果が生まれるのです。 お客様のコミュニケーションの中に「表に出さない」意志や感情がたくさん隠れています。 たとえば、一見目立たないうなずき。少しの沈黙。目線や視線でのやりとり。こうした“かすかな反応”の中に、本当に重要なメッセージが隠れていることがあるのです。 商談の場には、さまざまな立場の方々が集まります。私達の提案に前向きな方もいらっしゃれば、慎重な方もいらっしゃるかもしれません。 誰が自分の味方になってくれるのか。どこに抵抗があるのか。それらを読み解くには、空気の流れ、空気の重さ、軽さに現れる感情の変化、微細なやりとりに敏感になることが大切です。 セールスで信頼を築くには、「話す」以上に「聴く」ことが大切です。 沈黙を恐れず、目の前の人の“本音”を感じ取りましょう。言葉にされないニーズを見つけたとき、私達の提案はお客様の心に真っ直ぐ届きます。 空気を読む力。それは、誰かを思いやる心から生まれます。 もともと私たち日本人が持っているこの特殊能力とも呼べる才能は、世界でも通用する素晴らしい資質です。 セールスというお仕事は、人と人との信頼を結ぶこと。 その出発点は、「空気を読む力、見えないものを感じ取る力」なのです。 私達の中にその力は備わっているのです。 ...
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    11 mins
  • 104 その“いい話”、もっと響かせられます
    May 26 2025
    先日、あるピッチコンテストで数々のプレゼンをお聴きしました。 登壇された皆さんは、自社の取り組みについて情熱的に語られており、「伝えたい想い」が明確にあることがひしひしと伝わってきました。コンテストだけあってそのエネルギーには心を動かされるものがありました。 懇親会でピッチをされた方々に沢山練習されたんですか?とお聴きすると、こんな声がかえってきました。 「スライド作りには時間をかけたけれど、話し方までは準備できなかった」「いつも話している内容だから、今回は特に練習せずに登壇しました」「実は…直前に内容を変えたので、ぶっつけ本番でした」 これらの言葉から見えてきたのは、多くの方が「何を話すか」には熱心に時間をかけている一方で、「どう話すか」はそこまで重要視していないという現実です。これはピッチに限らず、日々のビジネスプレゼンでもよく見られる傾向です。 でも、それは裏を返せば、大きな伸びしろがあるということ。 「どう伝えるか」にも時間をかけることができれば、あなたの想いや価値提案は、より鮮やかに、より深く聴き手に届くようになります。 プレゼンテーションで本当に大切なのは、「限られた時間の中で、いかに聴き手にインパクトと影響を与えるか」ということです。 そのためには、話の内容だけでなく、時間配分や話し方の強弱、声のトーンやテンポ、間の使い方にも意識を向ける必要があります。 私自身も、話す前に録音や録画を活用し、自分の声や話し方を客観的に見直すことを行います。これは単に「時間通りにうまく話す」ための練習ではありません。 「本当に伝えたいことを、自然な形で、余裕を持って届ける」ための準備なのです。 その上で大切になるのが、「選択と集中」。 すべてを盛り込むのではなく、伝えるべき核を見極め、短い言葉で聴き手の記憶に残る形に磨いていく。そしてそれを“自分の言葉”で語れるようになることが重要です。 そうすることで、自然と言葉に想いが宿るようになります。 同じ内容でも、想いが込もった言葉は、聴き手の心に強く残ります。 言葉に気持ちが宿り、熱が加わったとき、プレゼンはただの説明ではなく、聴き手との“共鳴”へと変わります。 プロフェッショナルとは、聴き手のために準備を惜しまず、伝える力を磨き続ける人です。 その“見えない努力”こそが、聴き手の信頼を生み、次の機会やチャンスを呼び込む大きな力になります。 ですから皆さん、次にプレゼンの機会は、「何を話すか」だけでなく、「どう話すか」にも、ほんの少しだけでも時間をかけてみてください。 そうすれば、あなたの想いを届け、相手の心を動かすプレゼンができます。 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立された世界最大級のソフト・スキル・トレーニング会社です。過去100年以上のビジネスの歴史の中で、世界が急速な変化と進歩の...
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    8 mins
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